さて、今回のMOMATコレクション展。
すごくよかったのが横山操氏の特集。
横山操氏。。すみません、存じ上げませんでした。
でも、まずこの高速道路の絵が目に飛び込んできて。
これすごくいいなあと思ったんです。
こんなに粗いタッチなのに、高速道路だって分かる。
私のイメージでは首都高の竹橋あたりの感じ。。
前々職の職場が竹橋で、オフィスから首都高がよく見えたんですよね。
そのときの印象と重なります。
あと、すごくいいなと思ったのが国連ビル。縦のライン。曇天の空。
この作品は、私の好きなフィリップワイズベッカー氏の作品にも通じる雰囲気。大好き。
あと、同じフロアに展示してあった加山又造氏の絵。
これ日比谷公園かな。ほんっとに目の前に冬の景色が広がっているようでした。
加山又造氏の作風の幅にはいつも驚かされます。
というか、加山作品のすごさを知るようになったのは、近代美術館のコレクション展のおかげ。素晴らしいです。
あと、コレクション展で毎回楽しみにしているのが写真コーナで。北井一夫氏の村を撮影したシリーズがすごくよかったなあ。
MOMATの展示する写真作品、ホントいいんですよね。
以前、奈良原一高の「王国」の写真が展示されてて。
これはほんっとに打ちのめされました。
「王国」は、日本国内の修道院や刑務所を撮影した作品集で。社会的に断絶された世界での生活が淡々とモノクロで撮影されていて。その空気感とか陰影がもう強烈。その世界に没頭していると、日本にこんな場所があったのかと驚きと感動と。
忘れがたい展示でした。
↓「王国」絶版のようですね。
↓宮沢章夫さんが観たときの記事がありましたので貼りつけておきます。
この「王国」をなにかに例えるとしたら、そうだな。。
イングマール・ベルイマンの「処女の泉」とかかな。
このモノクロで淡々としてて残酷なところとか。
通じるものがあると思います。
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話が横道にそれました。
他にも面白い作品がたくさんありまして。
コレクション展、ホントおすすめです。
で、最後のフロアで見て来ましたよ。奈良美智さんの「Harmless Kitty」。
娘は現物見るの初めて。「意外と大きいねぇ」とのこと。確かに意外と大きい。
で、やっぱり近代美術館の展示室の中でのこの作品の鮮やかな存在感みたいなのが実にいいいですね。
奈良さんの作品は近代というより「現代」で、ちょっと異色の存在ではあるのですが、近代の展示の最後にこの作品があるというのが、すごく意義あることだと思います。
奈良さんのHarmless Kittyはもはやアイコン化してますが。。この作品のポイントの1つが塗り込められたライン(の重なり)で、これはやっぱり現物見ないと分かりづらい(ということを以前ブログにも書いた↓)。
今回久々に現物見て、やっぱりいいなあと思いました。
いま開催中のMOMATコレクション展は~2019年1月20日まで。
休館日 月曜日
開館時間 10:00-17:00(金曜日・土曜日は10:00-20:00)
※金曜土曜は20時までなのでお仕事帰りにも立ち寄りやすいと思います。
私はもう一度見に行くと思います。