コロナ騒ぎであちこちの美術館が休館状態なので、私の大好きな美術鑑賞もままならず。。こういうときこそアートで心を潤したいのにな。
国立都立の美術館は、基本的に国からの休館の要請には従わなくてはならないようで、
もうどこもかしこも休館(しかも休館が延長したとか)。
ああ、コロナ早く終息してくれないかなと思うのですが、あちこち休館になる前に出かけた美術展があったので記録。
(最近ブログ更新も滞りがちなのでいい機会ですね)
まず、大阪万博50周年記念展覧会@T-ART HALL(東京・天王洲)
これ、すっごく良かったですよ。
メインとなる展示会場では、万博の意匠、設置物、記録映像等が、まるで「資料室」みたいな空間に配置され、これがすごくセンスよくて見応えありました。
この万博の模型もすごかったーー。
娘大興奮。
岡本太郎先生のお面。万博の太陽の塔に展示されていたものだそうです。
今回、かなりよかったのが大阪万博の記録映像。
普通映像系の作品ってあんまりおもしろくないのでスルーしてしまうのですが、
万博のオープニングかな。。当時の皇太子ご夫妻、海外のゲストを多数招いてのセレモニーの祝祭感がハンパ無い。また万博の来客者のわくわくした表情とか、この万博というイベントがいかに特別なものかを物語っていて、私は子ども時代に「つくば万博」に行ったときのわくわく感を思い出しました。
これから未来に向かって、新しい技術がどんな幸せを私たちにもたらせてくれるんだろう?
映像を見ているだけで当時の熱狂?のようなものが伝わってきて、これはインパクトありましたわ。
娘も私以上に興奮してましたね。なにこれ?すごい!って。
翻って、これだけ技術が発達し、インターネットで新しい情報もすぐに伝達される今、次の大阪万博で、ここまでのインパクトが出せるのか。
(少なくともつくば万博レベルのインパクトは欲しいけど無理かな)
実はけっこうハードルの高い万博だとおもいましたね。。
今回の展示では、万博をテーマにした、現代美術系の作品もいくつか展示されていて、そのどれもがかなり面白かったので紹介しておきます。
これは宇川直宏さんの作品。
ヘッドフォンで、大阪万博当時パヴィリオンで流れていた現代音楽を爆音で聞きつつ、音楽とシンクロした動きをする超高性能マッサージチェアでもみほぐされるというもの。
これ、面白かったですよ。
音楽とマッサージ機のもみ玉のゴリゴリした動きがシンクロして、大阪万博の(岡本太郎先生のあのダイナミックな作品からもイメージされる)ちょっとゴリゴリした感じが身体全体から伝わってくるというw
↓娘撮影
あと超絶面白かったのは西野達さんの新作。
日常のトンネル
この作品「日常のトンネル」では、乗用車やバスなど普段使われる移動手段と、リビングルームや洗面所といった見慣れた部屋という2つの平凡な場所を作品に登場させ、それを交互に出現させる。公共とプライベート、屋外と屋内が絡まり合い、日常的な風景が異質なものになってゆく。3台の車と3つの部屋は、渡り歩き不思議な経験をした当時のパビリオンたちに重なる。大阪万博を通して日本は新たな時代を迎えたが、あなたの日常もこのトンネルを通過後に全く違って見えるかもしれない。このような体験をどう捉えるかは、あなたの感性次第なのだ。
という作品。
一見、普通の住宅風の扉をあけ
玄関あがって左の扉を開けるとトラックの荷台があり
その中を抜ける、扉を開けるとおうちの脱衣所に。さらに扉をあけると
バスの中へ(あ、今書いていて気付いたのですが、これって西野さんのダジャレ?)。ままー、ここから先に行けないよ。どこに行けばいいの?という娘に
運転席の前のカーテンをあけてみて!と。
リビングに付きました。
(左側のカーテンが私たちが入った入口)
棚を伝ってリビングの床に降りると
万博の様子をテレビで放送していました。
万博に関する冊子や新聞も置かれているという凝りようw
リビング右には車の扉が。この扉をあけて、車内に入って、向こうの扉から出て終了。
いやーめくるめく展開。びっくりした。面白かったです!
西野さんの作品大好きで、私の中で最高だったのはメゾンエルメスでやった
「天上のシェリー」
なんですが、それに匹敵する面白さでした。
もう、このリビングの感じがねー、めっちゃ西野さんな感じ。
ファンとしては堪らなかったです。
あと、これ、現代美術チーム「目」の作品にも通じるものがあるので
目のファンにも堪らない作品だったと思います。
娘もかなり面白かったようで、大喜び。
(喜んでもらえて母もうれしい)
あと、最後に見た蓮沼執太さんの作品もよかったなあ。
これしか写真を撮ってなかったのが悔やまれる。。
大阪万博当時、フランソワ・バシェによって制作された「音響彫刻」(写真の赤いもの)を再現したサウンドインスタレーションだったのですが、人が通るとパッシブセンサが反応して音楽が流れる。これが夕方の天王洲あたりの川べりの風景にどんぴしゃですごくよかったなあ。
当時のアーカイブあり、万博をテーマにした現代作品(音の作品あり、がちのインスタレーションあり)で、バランスがよく、かなり面白い展覧会でした。
ああ、もうちょっと長く展示してくれればよかったのになあ。
特に西野さんの作品はかなり面白かったので、またどこかで体験してみたいです。
↓私は、大阪万博ってこういうムック本に記録されている情報でしか知らなかったので、映像作品は「当時、こんなにも日本人を熱狂させたものなんだ」って体感できて、よかったなあ。
都築さんのこの本とか。写真見るだけで「すごい」と思ってしまうけど、これ以上のインパクトと興奮が当時あったんですよね。
(万博当時のデザインは、個人的にかなりかなり好きです)
↓西野達さんのガイド?ブック。
マーライオンの作品とか、ホント体験してみたかったなあ。
余談ですが、天王洲のギャラリーを出て歩いてたら、ちょうど品川方面へ行くバスが来たので品川経由で帰宅。ついでに、品川エキュートに立ち寄り、前からずっと欲しかったアトリエうかいのプチフールを購入。
これすっごく美味しかったです。
聞きしにまさる美味しさ。
うちの娘とあっという間に食べ終わってしまいましたw
品川エキュートには、アトリエうかいの他、パンのポール、オギノのデリ、つばめグリルのデリ(つばめグリルのハンバーグとか持ち帰れるんです!)、青山フラワーマーケット等もあり、私にとって天国みたいな場所です。
次回、天王洲、品川方面のギャラリー、美術館に行く機会があったら、絶対品川経由。そして品川エキュートに立ち寄ろうと思いました。