国立新美術館で開催中の「古典×現代2020」展へ。
この展覧会、コロナの影響で開催が延期されて、やっと見ることができました。
※もはや見ることができないかもと思っていたので、見られてめっちゃ嬉しいです。。
この展覧会、現代を古典にどう寄せてくるか、という感じかと思いきや、
古典を現代ものと一緒に見ると、意外にも「現代」がすっごく際立つ。
ちなみにこの展覧会、古典ものも一級品が展示されていますので、それはそれですごいの展示なのですが、現代ものが全っ然負けてない。
意外にも
「すごいぜ現代」
な展開になっているのが面白かったですね。
館内の撮影がほとんどNGだったので、このブログで展示作品を写真で紹介できないのが、もどかしいのですが。。
例えば、ミナペルフォネンの皆川さんと、尾形乾山とのコラボ。
※ポスターに使われていたので、ポスターの写真を載せておきます。
ミナのテキスタイルと乾山の器の立体コラージュ空間を歩いていると
不思議なことに
「あれ?乾山、ミナっぽくない?」
と思えてくるんですよ。
(これは皆川さんが意図的にそうしたと思うのですが)ミナのテキスタイルと乾山の作品は、かなり近い距離で展示したものもあるし、ある程度の距離をとったものある。近いものは、コラージュとしていいなあと思えるし、ある程度の距離があるものは、不思議な呼応感を感じることができる。
で、両方を見て、会場全体を歩いていると、ミナと乾山とが時間を超えて、下の方でそっと手を繋いでいるような感じがしたんですよ。
この演出力というかミナのテキスタイル。。やっぱ皆川さん凄いなと改めて思いました。
↓東京都現代美術館で開催されたミナの展覧会「つづく」の本が出てました。
こうやって乾山の本の書影を並べるとかなり共通するものがありますねえ。
個人的にツボだったのが、棚田康司さんの展示空間。
ここも、写真が撮れなくて「見てください!」としか言えないのがもどかしいです。
円空とコラボすると、(円空もほんっとに素晴らしいのですが)同じように木から削り出されたしゅっとした人物像なのに、棚田さんの彫刻作品の人物たちの方が、円空の作品たちが見ている祈りの世界の、はるか向こうの「あちらの世界」を見ている(いっている)ような気がしました。
同じ、しゅっとした木の人物像が不思議な調和をもって配置されていて、それはそれで気持ちよいのですが、彼らの見ている世界同士も(異なるものでありながら)不思議な調和をもってあの空間に存在している。それがなんとも言えない新鮮な体験で、よかったなあ。。
というか棚田康司さんの作品をこれだけまとまった数見たのは初めてなのですが、凄くいいなあと。特に人物の表情。空間の雰囲気と相まって、忘れられません。
(次回個展があるときは絶対チェックします!)
あとは、川内倫子さん。よかったなあ。
川内倫子さんの作品はもう何度も見ているけれど、今回のは特別でした。特に花火の写真。暗闇の中に浮かび上がるように展示されていて、ホントに花火感出てたし。
川内さんの作品は普通に見ていてもみずみずしくて、切なくなってしまうのですが、今の季節の花火とか、もうめっちゃ切なくて。コロナで花火大会もNGですからね。
花火の写真をきっかけにコロナでいろんなものが失われてしまったことを改めて実感して、目頭熱くなってしまいました。
テーマは花鳥風月だったけど、川内さんの作品は、古典の花鳥風月では描ききれないものを描ききっていてほんと「現代、負けてない」と思わせる展示でしたね。
展覧会は~8月24日まで。事前予約が必要ですが、比較的余裕があるので日時は選びやすいと思います。
ぜひぜひ。
追記
国立新美術館に行って帰りにお茶したりご飯食べたりするときに利用するお店をメモっときます。
ランチタイムだったら・・
●クルンサイアム(タイ料理)
ここのパッタイが大好物。その他のお料理も全部おいしい。
一人でも入りやすいのでおすすめです。
●ペズマジック(ハンバーガー)
ここもけっこうおいしい。あと、ここはベジメニューもあるので、ベジタリアンの友達とランチするときにもいいかも。
お茶するなら
クルンサイアムのすぐ近くにブルーボトルコーヒーがあります。
クルンサイアム→ブルーボトルコーヒーは、自分もよく利用するルートです。