美術部部室の中の人のブログ

アート好きな50代の女のブログです 

沈潜と蒸留 浜口陽三 濱田祐史 二人展@ミュゼ浜口陽三

沈潜と蒸留 浜口陽三 濱田祐史 二人@ミュゼ浜口陽三

に行ってきました。

 

ミュゼ浜口陽三、小さい美術館ですが、ほんっとに大好きなんですよね。

浜口陽三さんの作品単体でも間違いなく面白いし、今回のようなコラボも面白い。

今回の2人展のペア、濱田祐史さん、失礼ながら名前を存じ上げなくて、でもチラシに載っていた作品がとっても美しいので足を運んでみたら、これがもう大当たりでした。

※実はこの方の作品は、以前に東京都写真美術館で拝見していました。その話は後半で触れます。

www.yamasa.com

 

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浜口さんの作品は撮影NGでしたが、濱田さんの作品は撮影OKでしたので撮影してきました。

濱田さんの作品、こんな感じ。カラートンを重ねたような作品。美しい…。

 

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これ、どうやって作ってるの?と思いつつ、このルービックキューブの作品を見て、「おおおお、これは???」と

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濱田さんがこれらの作品を作るのに使っている手法が、デジタルポラロイドトランスファーという手法で、ポラロイドにプリントした写真を特殊な液に漬けて、色ごとの膜を剥離させて、それを水彩用の画用紙に貼り付けるというもの。

展覧会では、手法を分かりやすく展示するコーナもありました。めっちゃ繊細な作業…

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ポラの独特の色合いが、分離されることでまた面白くなって。

これなんかもよかったなー。

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ああ、なるほど、これって版画の逆をやってるんだな、と。それを浜口陽三の版画と一緒に展示している。

うわ、面白い~!!

と思いつつ、このデジタルポラロイドトランスファーの手法を知ると「いや、そもそも写真自体がいくつかの原色を重ねた印刷=版画なんだよな」と思ったり。

 

濱田さんの作品も美しいし、面白いし。

版画とは、写真とはといろいろ考えさせるキュレーションのセンスにもしびれました。

で、展覧会を見た後、濱田さんのことをいろいろ調べてみたのですが、実は写真美術館で作品を拝見しておりました。

今回の展示とはまったく違った雰囲気の作品だったので、「まさかあのときのあの作家だったとは!!」とびっくりした次第。

↓ブログ記事。

meg0122.hatenablog.com

写真美術館で見た濱田さんの作品。

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※ほんとアルミホイルで作った作品だと思えない。。んですが、そういわれるとそうとしか見えない!

 

こんな作品を作ったり、写真をRGBに分解したり。ほんと、写真家として、現代美術作家として、かなり面白い方だと思いました。

また作品を拝見したいな。。

沈潜と蒸留 浜口陽三は2021年4月4日まで。

3月12日(金)にはトークショウもあるようです。

 

おまけ。

ミュゼ浜口陽三のある水天宮あたりは、ほんと美味しいお店がたくさんあるんですよね。いろいろ買って帰りたくなりましたが、とりあえず夕食用に今半ですきやきコロッケを買って帰りました。美味しかったーーー。 

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