ゴールデンウィーク前からずっと仕事が詰まりすぎていて、今日はなんだかお疲れモードだったので、気分をリフレッシュするため、水天宮のミュゼ浜口陽三に行ってきました。
今回の「色彩への招待」は、浜口陽三の作品のみで構成された企画展です。
ミュゼ浜口陽三ではコラボの展覧会も多数開催されているのですが、浜口陽三の作品が大好きなので、ほんと浜口陽三の作品だけで構成されている展覧会を待ち望んでいました。
というわけで待望の本展。すごーく良かったです◎
色彩への招待、ということで、入場者には招待状が渡されます。
これが本展に展示されている作品の一部でして、観客はその招待状をもとに様々な作品を巡り、その招待状が示す作品を見つけるというもの。私がもらった招待状はこれでした。
ええ、ちゃんとどの作品かわかりましたよ。
(1/4のレモンという作品です)
本展、写真撮影が不可なので、写真を掲載しながらあれこれ文章を書けないのが残念なのですが、とにかく作品の色表現が繊細なのです。
私の好きな浜口陽三の作品に、暗闇の中に暗ーーーく浮かび上がる色彩(さくらんぼやレモンやぶどうや西瓜など)を描いたものがあるのですが、ほんとに肉眼ではほぼ真っ暗なところを、露出補正やシャッタースピードを調整してがんばって撮ったような作品…とでも言えばいいのでしょうか。
最初、作品を見るとあれ?何が描かれているんだろ?と思いつつ、じーっと見ていると(本当に暗闇に目が慣れて見えてくるように)描かれているものが見えてくる。浮かび上がってくるのです。
パッと見は暗闇に近いような色が、おそらく脳の補正?で物体の色として認識され見えて来る(のかな?よく分からない)。
版画を見ているはずなのに、意識を集中すると、本当に暗闇の中でじっと被写体を見て、目が慣れて見えてくるような…。そういう不思議な体験をさせてくれるのです。
これは暗闇の作品だけではなく、他の比較的明るい色使いの作品もそうで、例えば、「突堤(黒板なし)」も赤系の微妙な色のグラデーションで最初何が描かれているのか分からないw
※本展のチラシから拝借
のですが、その横に展示されている、突堤が黒板のようにはっきり描かれている「突堤」という作品を見てから、再度「突堤(黒板なし)」を見ると、脳みその中で何かが補完されるせいか、「突堤(黒板なし)」の風景がちゃんと日の出(または日の入り)の風景として「見えて」来る。そして、ちゃんと突堤(黒板)も見えて来るのです。
絵(版画)の体験としてこんな体験をさせてくれるのは浜口氏の作品が初めてです。
しかし、実際にこの作品を見るとわかるのですが、その色味が非常に繊細で、浜口陽三氏はこれを版画(メゾチント)でよく表現したな…と思うのです。
メゾチントは基本的に4色の組み合わせでしかないですから。
4色の組み合わせでこのグラデーションをよく表現したなと思います。
刷りの職人技…!
この色味の繊細な表現も日本人ならではだと思います。日本のこの湿度ゆえの表現というか。
いやー、やっぱり浜口陽三いいわー。
※写真撮影できないのは残念でしたが、そもそも館内でこの繊細で微妙な色味をiPhoneで撮影するのは困難だったと思います。あと、グレアも結構あるんですよね。この美術館。
なので写真に納めず、脳内に保存するのが正解かも。
帰りにカフェに立ち寄り、珈琲を一杯。
ここのカフェ、静かで落ち着いていて大好きです。器もセンスよく美しい。ほんとにほーっとできますね。
今回食べませんでしたけど、ホルトハウス房子さんのお店のチョコレートケーキも扱っているんですよね。あと、お醤油のアイスも(ヤマサ醤油が経営してるので)。ここのディレクションしてる人、本気でセンスいい人だと思います。
帰りしなに夕食のおかず用に今半でメンチカツを買って(今日食べました。美味しかったー)、
うぶけやに立ち寄り、爪切り購入。
実は以前ここの爪切りを頂いてすごく使いやすかったので新たに購入。切れ味最高✨
うぶけやのファサード渋過ぎ。店内も凄くかっこいいので(買わなくても)、お店の中もぜひ見てみてください。
ミュゼ浜口陽三、美術館もカフェもいいし、近所に美味しいお店もたくさんあるので本当おすすめです。
私もだいぶリフレッシュできました。
明日からまたがんばろ。