美術部部室の中の人のブログ

アート好きな50代の女のブログです 

マティスのダンス、意外と人気あったんだね

結構前にインスタに載せた「マティスのダンスⅡ(エルミタージュ所蔵)」のクッキーが意外な人気でw

調子に乗って作った「マティスのダンスⅠ(MOMA所蔵)」等のことも含め、ちょっとメモ的なものを残しておきます。

 

↓一昨年作ったマティスのダンスⅡ(エルミタージュ所蔵)

https://www.instagram.com/p/BH7EkDlBDuZ/

マティスのダンス。クッキーにしてみると改めて分かるこの絵の面白さ。華麗なポーズをキメてる人、ノリノリでヘドバン状態の人、そして動きについて行けない人w色んな人が全部が一体になって躍動感とかダイナミックな面白さに繋がってるなあと。オリジナルの絵自体がヘタウマでそこに私の不器用さが加わって、何とも言えない下手っぴさ溢れる作品になりました。クッキーの焼きむらが日焼けした人の裸体っぽく、妙にリアルな感じになったのは嬉しい誤算w#sweets #matisse #dance #art #cookies

 

最初、マティスのダンスⅠの方を見て、会田誠展@森美術館で見た小学生の絵(《ポスター》シリーズ。小学生の絵的な手法で描かれた会田誠作品。よくコンクールで賞をとったりする小学生のポスターの絵に対する皮肉になってると思う)みたいだなあと思ったんですよね。

matome.naver.jp

 

マティスってヘタウマだなあと(失礼)。

 

で、このヘタウマさ、私の製菓のヘタっぴさと相性ヨシだなと思って、制作に入りました。造形は「ダンスⅡ(エルミタージュ所蔵)」の方がいいと思ったので、ダンスⅡを選択。絵を紙にプリントアウトして、クッキー生地のかたどりをして、焼いて。焼きあがったものに竹炭でちょいちょいと髪の毛や肉体の線を入れて、100均の色画用紙を背景して撮影したのが冒頭の作品です。

インスタにも書きましたけど、絵の平坦さ、ヘタウマさが私のクッキーとベストマッチして、なかなかいい作品ができたなあと思いました(自画自賛)。

で、これは後から気づいたのですが、マティスの絵を見たときの感想「会田誠の絵みたいだな」も的外れではなかったみたいで。

会田誠さんの作品にありました!

マティスを元ネタにしたものが。

会田誠展@森美術館にも展示されていた「ジャンブルオブ100フラワーズ」。

↓参考記事

www.cinra.net

言われてみれば確かに。背景の色、裸、あの肌の色からすると、ネタ元はたぶん「ダンスⅡ」に間違いなし。

でも、展覧会で見たときは全然気が付かなかったw

そんな元ネタなんて分からなくても面白いのが、会田誠さんの作品のすごいところでもあるんですが、元ネタが分かるとやはり面白さが増しますね。

 

で、調子に乗って作ったのが「マティスのダンスⅠ(MOMA所蔵)」

https://www.instagram.com/p/BesBZ8rBrv4/

マティスのダンスII(エルミタージュ美術館所蔵)がなぜかTwitterで大人気で、調子に乗ってマティスのダンスI(ニューヨーク近代美術館所蔵)も。100均の色画用紙と、余ってたクッキー生地で作成。エルミタージュ所蔵のダンスIIと比べるとラフな感じ。あと前回気がつかなかったんだけど、ダンスの輪が切れてるんだよね。それぐらいノリノリで画面手前側の人はついていけてないというwしかもオリジナルでは画面の手前の人、血が流れてるみたいなんですよ。すごい。ダンスの恍惚。クッキーと一緒に昨日買ったピエールエルメのお面ショコラも。フランスのケ・ブランリ美術館所蔵のお面をモチーフにしたものとか。これ作ったのが両方ともフランス人なのが面白いよね。と、娘にクッキーとショコラ見せながら、アニミズムについて語ってみました😁#sweets #matisse #dance #art #cookies #MOMA

 

ダンスⅠ、ダンスⅡに関する記事はこちらに。

【作品解説】アンリ・マティス「ダンス」 - 山田視覚芸術研究室 / 近代美術と現代美術の大事典

ダンスⅠとダンスⅡとを比べてみると、やはりダンスⅠが習作というのも納得。

ダンスⅠよりダンスⅡの方が絵としての完成度が高い。

まあ、ロシアの富豪からの依頼で描いたものですから、完成度高いのは当たり前か。

ダンスⅡ。左から二番目の人もがんがんヘドバンしてていい感じだし。あと肌の色味もダンスⅡの方が赤みを帯びていて、アニミズムっぽさも出ているし。絵の完成度は高いのですが、ダンスⅠの豪快なヘタウマさも捨てがたいw

 

※余談ですが、インスタに二枚目として乗せた写真がコレ↓

ちょうどクッキーを作った日にピエールエルメ店頭で見つけたお面ショコラ。フランスのケ・ブランリ美術館※所蔵のお面をモチーフにしたもの。エルメのショコラ、昨年、原美術館イースターのイベントで貰って、とても美味しかったので、今回自腹で購入してみました。

※ケ・ブランリ美術館という美術館、初めて知りました。こういう美術館があるのもパリらしい。。

MMM|ケ・ブランリ美術館

 

ダンスも、お面ショコラもフランス人の作品。

たまたま、ではありますが、フランス人のアニミズム、アフリカ文化への憧憬みたいなものが感じられて面白いなあと思って、一緒に撮影してみました。

 

改めて、マティスのことをいろいろ調べてみると、この「ダンス」もそうなんですが、躍動する肉体(特に女性)みたいなものを繰り返し繰り返し描いている作家なんですよね。画集をじっくり見てみるとほんと面白くて。。この話、長くなりそうなので後日別エントリで書きたいと思います。

 

追記

クッキーのダンスⅠは、撮影後、娘と美味しくいただきました。