小沢剛さんの個展「Jアラート」展に行って来ました。
小沢剛さん、けっこう好きなんですよね。
ただツボにはまれる作品とはまれない作品とがあって、この作家かなり好き!!と断言できないところがあるw
やってることはけっこう過激だと思うのですが、なんともいえずふにゃっとしたところがあるというか。
そこがまた魅力でもあるんですけど。
やっぱり、小沢さん好きだなあと思ったのは、昨年の夏に見たフジタトリュビュート展
。もう「アッツ島玉砕」ですよ。玉砕されて打ちひしがれたフジタ。最高でした。
(ちなみに、2018年の私のベスト展覧会はフジタロリビュート展です)
たまたま美術手帖の記事で、上記の戦争の文脈で制作された作品が展示されるとのことで広尾MISA SHIN ギャラリーに行って来ました。
よかったー。さすがです。
《神兵パレンバンに降下す》@国立近代美術館を元ネタにした作品。ロールシャッハみたいパタンと両側に広げて日本軍が互いに銃口を向け合う構図、小学生の絵みたいなタッチもいい。
私、国立近代美術館の常設展の戦争画のコーナがけっこう好きなんですよね。で、《神兵パレンバンに降下す》ももちろん見ていて、ヘタウマ風なのに、元ネタの雰囲気をすごくよくとらえているのも良かったな。
で、小学生の絵的な流れもふまえてすごく良かったのがこの写真の写真シリーズ。
むかし、小学生に原発キャンペーンのためにポスターコンクールのようなものがあったようで、当時実際に描かれた作品をもとに、小沢さんが絵を描き、写真家の方に撮ってもらった作品。
元ネタは高松次郎の「写真の写真」。
実は先日東京都美術館に行ったときに、小学生向けのポスターコンクールの受賞作品が大量に展示してあって、小沢剛さんの「写真の写真」シリーズが重なって、なんとも言えない気持ちになりました。
なんかこう。。小学生の描く「賞をねらってます!!」、啓蒙の反射キラキラ★な絵って独特ですよね。
それをホントうまーくとらえた作品だと思いました。
会田誠氏の《ポスター》シリーズを思い出しました。
↓《ポスター》シリーズ
展覧会は12/21迄。
↓高松次郎氏の「写真の写真」。
これはこれでいいんですけど、小沢氏の作品を見てしまうと、小沢氏の作品の方が圧倒的に面白く思えてしまうw
実はこんな本も書いている小沢氏。
先輩から「小沢さんって何やってる人なの?」と聞かれましたが、何をやってるのか私もよく分かりません。。(そこが魅力でもある)