美術部部室の中の人のブログ

アート好きな50代の女のブログです 

奈良美智 Drawings : 1988-2018 Last 30 years@カイカイキキギャラリー

先日、読書会用に「悪童日記」を読んでいて、子どものならでは時間、子どもならではの感じ方、子どもならではのたくましさ、子どもならではの痛々しさ、みたいなものについていろいろ考えまして。

使い古された言葉だけど

「平坦な戦場で生き延びること」byギブソン

という言葉を思い出しました。

 

そして、この言葉を思い出すとともに、奈良美智さんの絵に出てくる子ども(子供たち)のことを思い出しました。改めて、最近の作品も含めた画集を眺めてみたら、やっぱりいいなあと。

個人的には94年~95年ぐらいの作品がとても好きだということも実感しました。

奈良さんの作品を見始めた頃ですね。

→この頃の作品をクッキーで作ったので、後ほどアップします。

 

で、奈良さんのことをいろいろ考えていたら、ちょうど、奈良さんのドローイング展@カイカイキキギャラリーをやっていて、かけこみで鑑賞してきました。

gallery-kaikaikiki.com

 

すごく良かった・・・。

奈良さんの描く、何気ない子どもの表情が、何気ないと言えば何気ないんだけど、じっと見ていると自分の子ども時代、あるいは自分自身の子ども(娘。6歳)の日々わきあがえるちょっとした感情のようなもの、それこそ「泡」のように消えていったであろうものが、蘇るんですよね。

それは無意識だったり、すっかり忘れてしまっていることだったりするんだけど、それがハッと蘇る。

そして、それらが実は大事なものなんじゃないかと気づかせてくれる。

そういう日々消えていってしまうようなことを、普遍的なものにしてる・・・これが奈良さんのすごいところなんだと思います。

もう、展覧会を見ながら、自分のことだったり、娘のことだったり、いろんな感情がわきあがって、ホント泣きそうになってしまいました。

↓撮影OKだったのでたくさん撮影してしまいましたw

30年分のドローイング、とにかくすごいボリューム!

見ごたえありました。でも、奈良さんの作品を見たというより、たくさんの子どもたちに会ったという感じかな・・・。

 

奈良さんの話、ちょっと長くなるので、いったん切って、次のエントリでも書きます。