奈良さんの作品、いつかお菓子にしてみたいと思っていて。まずは、単純に楽しめるものをと思って作ったのが、こちら(インスタの投稿を貼り付けてます)↓
この犬のくったり加減が、そのときの自分のおつかれ具合をよーく表しているなと思いましたw
練り切りの背景に「こいぬ」の大小2頭のぬいぐるみを置いてみたら、家族3人でお昼寝的な感じになったのもよかったです。
次は、 harmlesskitty。
この harmlesskittyのことについて少し補足すると、描線を何度も描き直しているのがほんといい味になってて。何というか、奈良さん自身の思考(試行)の過程が見えるし、描き直し自体、作品の味にもなってる。
奈良さんは、最近の作品でも、何度も何度も線を重ねるというテクニックを使っているのですが、ふわっとしすぎている気がするんですよね。
この頃の作品の方が、線の解釈もいろいろできるし、それが作品自体の雰囲気づくりにも寄与してて、バランスが絶妙だと思います。
harmlesskittyに関しては言えば、例えば、詳細は画集(自選画集がおすすめ)や国立近代美術館の現物(コレクション展にけっこうな頻度で登場します)を見て欲しいのですが、額のところに最初、ちょこっと前髪を描いていたところ、肌と同じ色で塗りつぶしている。
↓国立近代美術館に行ったときのインスタ写真
(※撮影OKだったので撮影しました。前髪のところはちょっと分かりづらいかな・・・)
これ、もし前髪があったらかなり人間の子供っぽいと思うのですが、前髪を隠すことで、人間だか何だかわからない生き物風になってる。
さらに、この作品、背景がけっこうポイントで、被写体である harmlesskittyを描いてから、背景をharmlesskittyぎりぎりまで塗りこめている。これによりharmlesskitty自体のシルエットを少し制御しているように見えました。制作の過程でシルエットをちょっと変えたのかもしれないのですが、作品全体として、なんともいえないふわっとした感じになってる(繰り返しになりますが、最近の作品はふわっとしすぎてる気がするんですよね)。
で、私の作品。
娘の作ったおまるで作成したもの↓
※娘の作ったおまるの方がいい味出してるですよね。
軽く嫉妬w
拡大すると、アラが目立ってしまって恥ずかしいのですが、涙の部分、分かりますかね。自分なりの解釈を加えてみました。
ちなみに、うちの娘の描いた贋作がこれ↓
親バカなんですが・・・私の作品、ひいては、奈良さんのオリジナルすら超えてる気がしました。。
ちなみに、私の作品の制作過程についても少し。
今回、アイシングで顔の部分を作っておいて、丸一日乾かしたらはがし→黒炭を水で溶いたものでちゃおスララを使って目鼻口を描き→食紅でチークを入れました。
最初、目鼻口を描いただけの段階では、スケキヨみたいなんですがw
チークを入れるとぐっと奈良さんぽくなりまして、出来上がった顔をクッキーの上に載せると、けっこう「おおおお!」と思いましたね。
やっぱり奈良さんの作品のポイントは顔(顔の割合が大きいもんね)。特にチーク。
ちょっとオーバーなことを言えば、ビスクドールを作っている人の気持ちがちょっとだけ分かりました。ビスクドールの肌のテクスチャーって乾いたアイシングにそっくりなんですよ。で、アイシングの顔面ベースに丁寧に目鼻口を描くと、あの harmlesskittyの存在感がたちあがる。これはちょっと今までにない体験でした。
奈良さんの作品、もう一つ作ったので、それは次のエントリで。