先週の金曜、バリックで食事した後、上野で「奇想の系譜展」を見て来ました。
予想通りよかったーーー。
もう、今ブームになってる江戸の画家の作品が全部見られる。
それも面白いものばかり。
平日のせいか、寒さのせいか、会場はさほど混雑しておらず、山下裕二先生の講演会(山下先生+山口晃さん、山下先生+辻先生の2講演)でお話しされていたことも頭によみがえりつつ、じっくりゆっくり鑑賞できました。
何というかものすごくバランスのよいコース料理を味わったような満足感。
良かったです!
奇想の画家の作品、かなり細かい描き込みがされてる作品が多いので、あまり混雑していない日時を狙って、ガラスケースぎりぎりまで寄って、じっくりゆっくりみられたのがよかったのかなと(オペラグラスも持参して鑑賞したのですが焦点距離がちょっと合わなかったなあ。やはり単眼鏡買うか!)。
特に岩佐又兵衛の山中常盤物語絵巻。絵巻物は空いてないと行列状態でなかなかじっくり見られないですからね。今回じっくり見て、かなり面白かったです!
↓MOA美術館で全巻公開したときの記事
蕭白も生で見ると意外とすがすがしい~。きれいだなあとか、長沢芦雪のなめくじ最高だなとか。
芦雪の五百羅漢図、小さすぎやろーーとか(単眼鏡必須)。
↓大きさが分かりづらいと思いますが3×3㎝ぐらい。
右下に虎もいますね!
この作品、ずーっと行方不明だったらしいのが(小さすぎたせいか?)、数年前に発見されて今はMIHO MUSEUM所蔵とのこと。
五百羅漢図を敢えてここまでちっこく描く。
芦雪のひねくれ加減が溜まらない逸品です。
この展覧会見ててやはり、美術鑑賞用のオペラグラスか単眼鏡の必要性を痛感。
やっぱりペンタックスのコレか
いま美術ファンの間でも話題のケンコートキアのコレ買うか。。
芦雪の五百羅漢図は、たしか村上隆さんの五百羅漢図展@森美術館で、辻先生との対談をテーマにしたコーナで見たのが最初だったと思います。
このコーナ、すごく面白くて。もっといろいろ知りたいなと思って…
後日、この本を読んだのでした↓
むかし、村上隆さんが、辻先生の投げたテーマに合わせて作品を作っていくという凄い企画がありまして(村上隆さん、作品を作るの大変だったみたい)。それをまとめたのがこの本。めっちゃ面白かったです。
あと、芦雪の 《白象黒牛図屏風》と若冲 《象と鯨図屛風》を同じ展覧会で見られたのもうれしかったな。
芦雪の 《白象黒牛図屏風》はキヤノンの綴プロジェクトで再現されてるんですね。
若冲 《象と鯨図屛風》は、以前辻先生が館長を務めていたMIHO MUSEUMから出品。
両方好きな作品だけど、屏風を広げたときの面白さを考えると芦雪の 《白象黒牛図屏風》の方が好きかな。。
→この面白さをグッズ企画者も分かっていて、屏風のように折りたためるポストカードを売ってたので、買ってしまいました。
その他、白隠や国芳など、奇想の作家オンパレード。見どころ満載です。
お土産にsacsacの芦雪のイヌのクッキー型と若冲の虎のクッキー型を購入(芦雪のイヌグッズ、かなり人気。クッキー型も最後の一個でした)。
かわいく焼けました。
いつもだと、クッキーボーイ先生のプレーンクッキーのレシピで焼くのですが今回はsacsac推奨のレシピ(きなこ味)で焼いてみました。確かにラインがきれい出る。でも、味はクッキーボーイ先生のレシピの方が好き。。写真映えならsacsac!
後期でまた展示替えがあるようなので、後期も足を運びたいところだけど、たぶん込むんでしょうねぇ。きっと込む。こないだの金曜みたいにゆっくりじっくり見られるのはたぶん難しいだろうなあ。
あと、展覧会に合わせて、辻先生の「奇想の系譜」の新版が出たようですね。先日、チラっと拝見したのですが、サイズ大き目で図がとにかく美麗!本を読むと絵も見たくなるので、どうせ「奇想の系譜」を読むのであれば、こっちの方がおすすめ。
先日、山下先生と辻先生の講演会に行ったときに辻先生のサイン入りの「奇想の系譜」を売ってたんですよね。「やっぱり買えばよかったなあーーー」と後悔したのは、辻先生のサインのかわいさゆえ。
↓このサインのデザイン素敵過ぎでしょ(記事の2枚目の写真を見てね)!
展覧会は4/7迄。前期にしか出ない作品もあるので、鑑賞はお早めに~。