美術部部室の中の人のブログ

アート好きな50代の女のブログです 

コートールド美術館展へ行って来ました

 

コートールド美術館展@東京都美術館へ行って来ました。

いやー、これすっごく良かったです!

たぶん今年のベスト5入り確実。

courtauld.jp

いま思い出してもうっとり。

 

ビッグネームの超有名作品のみならず、知らなかったけど、コレすごくいいわあと、目と脳が嬉しがる作品が多く、眼福至福。

この至福体験に大きく貢献しているのが、展示空間。

展示室の壁の色と作品群の配置位置が絶妙なんです。

特に作品群の配置間隔が通常の企画展の感覚からするとだいぶゆーーーったりしています。

なので、展示室に入ったとき(つまり、各展示室を引きで見たとき)に、壁の色が目に飛び込んでくるんです。

この壁の色が展示空間全体を包む空気となり、それに作品群が実にいいピッチ(配置位置)で配置されていて、展示室自体がもううっとりするような素晴らしい作品になっているように思いました。

こういう展示室が、各展示室ごとに展開されていて、展示室間を移動しながらの雰囲気のシーケンスも実に気持ちいい。

それでいて、各展示室の作品を個別に見たときにもハッとするものもあるし。

(これも展示空間の良さゆえだと思いました)

 よかったなあ。

 

※実は近くでやっていたゴッホ展@上野の森美術館も見たのですが、照明や空間演出がダメだと違うと、こうも違うものかと少々ガッカリ驚く&コートールドの展示空間の素晴らしさを実感しました。

 

モネもいままでたくさん見て来ましたが、これもすごくよかったし。

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クロード・モネ《アンティーブ》1888年 油彩、カンヴァス 65.5×92.4cm コートールド美術館 © Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust) 

 

あと、本展の特徴は解説。もともとコートールドは美術研究所の付属機関として出発しているので、研究成果としての解説がついている。これがまた面白かった!

マネのこの作品も、左上の空中ブランコ、お酒のラベル、画面後ろの鏡面に映る姿の矛盾、構成の美しさ等がしっかり解説してあって、なるほどこれは傑作だわ、と。

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エドゥアール・マネ《フォリー=ベルジェールのバー》1882年 油彩、カンヴァス 96×130cm コートールド美術館 © Courtauld Gallery (The Samuel Courtauld Trust) 

あと、モディリアーニもよかったあ。モディリアーニってそんなに好きじゃないんですが、このモディリアーニの《裸婦》はおっぱいのふわっとした感じ、ピンクの乳首、お腹のふくらみ、眼を閉じた女性の表情も含めてすごくいい。

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あと、季節柄このモネの作品も良かった。水面に映る木々の美しさ、空の青さ。

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クロード・モネ 、《秋の効果、アルジャントゥイユ》

空の帝王、ブーダンのドーヴィルも最高。

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ウジェーヌ・ブーダン、《ドーヴィル》(1893年

 

撮影スポットも素敵でした。

※コートールド美術館は、英国の実業家コートールド氏のコレクションから出発しているので、むかしこういう風に展示されていたよ、というイメージの撮影スポットです。

ぜひ撮影してみてください!

グッズもかなり充実していて、迷って迷って。。

 

買ったのがこれ。

ショートブレッド1個と大き目の紅茶パックのセット。柄は確か5個ぐらいあったのですが、展覧会の中でもかなり気に入ったセザンヌの作品をモチーフにしたものを選びました。

こんな風にダイニングテーブルにコロンとおいてもおしゃれ。

ショートブレッドも紅茶も美味しくて、大満足。

値段もそんなに高くないので、お勧め。

※空き箱は私のお薬ケースとして活用してます。

 

 

実は、本展かなり気に入って2回見に行ったのですが、2回めに行ったときに、森村泰昌さんがマネ作品の公開制作をしていました。一般からの応募で3名が選ばれて、フィリーベルジュールのバーの娘さんになることができるというもの(実は私も応募したのですが、外れてしまいました)。

いいなー、私もなりたかったな。バーの娘さんに。

 

展覧会は12/15迄。

とにかく絵と絵をつなぐ間がキモだと思いますので、ぜひ空いている日時を狙って行ってみてください。

 

森村先生の新刊でてました。

森村先生の文章ってすっごく面白いんですよね。読まなくては。