美術部部室の中の人のブログ

アート好きな50代の女のブログです 

コロナ渦での美術館やらギャラリーやら

今朝、美術手帖に、oさんから長谷川祐子さんへの手紙が載っていて、ああ、自分もコロナ渦での美術館やらギャラリーやら、観客の目線で何かメモ的なものを書き残した方がいいなと思って、書くことにしました。

bijutsutecho.com

 

今回の手紙で、印象的だったは以下の記載↓

予約してソーシャルディスタンスを保ちながら見る美術作品とは,静的な対話性を構築することができるという意味で,非常に楽しんでいる反面,人の多さや時代の中での高揚感から来る祝祭性という面は失われつつあるあるのかなと考えてもいます.

人の多さや時代の中での高揚感から来る祝祭性という面」

もうこれは失われたなあと。

でもそもそもこれって、私にとっては必要ないものなので、もう失われても別にどうでもいい。人だかりの向こうのフェルメールゴッホは「うわ、見えにくいわー」以外なにも感じないので、空いててサイコーみたいな感じです。

 

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自粛期間を経て再開された美術館は、事前予約制が採用され、それに伴い入場料もアップされたところもあるんですが、自分にとっては、喜ばしいことばかり。

 

事前予約制で、人数を絞っている分、ゆったりとした環境でじっくり作品を鑑賞することができる。いままでは、人気の高い大型の展覧会だと、混雑必至だったり、混雑を避けるためにわざわざ休暇を取って美術館に行っていたんですもの。事前予約制だと、日時を決めなくてはいけない、チケットの予約が必要など、それなりに手間はかかるけれど、その手間を差し引いても余りある大きなメリットがあります。

美術館側からすると、事前予約で人数を絞っている分、(たとえ料金を上げても)収益が少ない等の問題も多いのでしょうけど、鑑賞者からするとうれしいことばかり。

 

例えば、先日行ってきた、桃山展@トーハクも、最初は「料金2400円とは、これまた強気な…」と思ったけれど、行ってみたら、値段の1.5倍ぐらいの内容で大満足でした。しかも空いてて、鑑賞環境としては最高でしたし。このレベルの展覧会を事前予約制なし、料金も通常ぐらい(1500-1800円ぐらい?)で開催したならば、もう相当な混雑だったと思います。洛中洛外図を単眼鏡でじっくりゆっくり鑑賞なんて、たぶん夢のまた夢。

 

美術ファンとしては、事前予約大歓迎(特に、大物が展示される展覧会)だし、料金も高くて大いに結構という感じです。

 

あと、オンラインでの美術鑑賞のことも。

コロナ渦でいくつかオンラインで鑑賞した作品、展覧会もあるのですが、やはり現物を見に行きたいんですよね。ファンとしては。というか、現物でしか見えないものを見に、美術ファンは美術館に足を運んでいるわけで。オンラインでの鑑賞は、オフラインでの予告編というか、補助的な役割でしかないのかなと思っています。

(国立近代美術館のピータードイグ展の解説動画を公開したり、展覧会をヴァーチャルツアーで楽しめるようにしたのは、展覧会の予習としてはすごく良かったです)

 

後は徹底的に画像で楽しむ作品(VR用のゴーグル等を使うことを前提にした作品等)なら意義は感じるけれど、それ以外ではどうなんだろう?という感じ。

 

…と書き散らして今日はここまで。

 

→展覧会、実はたくさん行っているので、書かないと。